こんにちは。園芸基本の木、運営者の「hajime」です。
室内に緑が欲しいけれど、虫が出るのは絶対に避けたい…。そんな風に考える方は多いかと思います。清潔にしておきたいリビングや寝室に、コバエやよくわからない虫が飛んでいると、本当にがっかりしますよね。
観葉植物を置きたいけれど虫が苦手なので、虫の発生源になる土を使わない栽培法があれば大丈夫かな?とか、エアプランツがいいのかな?と悩んだり。
また、初心者だからこそ、まずは虫がつきにくいとされる植物があるならそういうのから選びたい、と考えるのはとても自然なことだと思います。
この記事では、そうした虫に関する不安を解消するために、虫が苦手な方でも安心して室内でグリーンライフを楽しむための、植物選びの具体的なポイントと、虫を「寄せ付けない」育て方のコツを、私の経験も踏まえてより深く、分かりやすくお話ししていきます。
本記事の内容
- 「虫がわかない」の極意
- 虫に強い植物の耐性レベル別おすすめ
- コバエやハダニなど、虫の種類別対策
- 虫を寄せ付けない土選びと水やりのコツ
虫がわかない観葉植物を選ぶ「3つの耐性レベル」

「絶対に虫がわかない観葉植物」があれば良いのですが、残念ながら厳密には存在しない、というのが現実。植物も生き物ですし、室内という閉鎖環境であっても、様々な要因で虫が発生する可能性はゼロにはなりません。
ですが、「虫がわきにくい(寄せ付けにくい)植物」を選ぶことはできます。虫がわきにくい理由は、植物の生態や形状、好む環境によって様々。
ここでは、なぜ虫がわきにくいのか、その理由に基づき、虫への「耐性レベル」を3段階に分けて、より詳しくご紹介します。
初心者も安心、土を使わない植物

室内の害虫で最も多いコバエ(キノコバエ)やトビムシは、植物そのものではなく、湿った「土」に含まれる有機物をエサにしたり、産卵場所としたりして発生します。
植物を買ってきたら、土にすでに卵が産み付けられていた、というケースも非常に多いんですね。
ということは、その最大の発生源である「土」を最初から使わなければ、コバエがわくリスクをほぼゼロにできるわけです。これは虫が苦手な方にとって、最も確実な選択肢の一つかと思います。
エアプランツ(チランジア)
代表的なのは、ご存知「エアプランツ(チランジア)」です。空気中の水分と養分で育つ「着生植物」なので、土は一切不要。流木やおしゃれなワイヤーホルダーに飾れば、土由来の虫の心配はまずありません。
ただし、エアプランツは「水やりが要らない」と誤解されがちですが、それは間違い。定期的な水分補給は必要です。
- ミスティング:霧吹きで株全体を濡らします。週に数回程度が目安。
- ソーキング:月に1〜2回、バケツなどに溜めた水に株ごと数時間浸けます。
重要なのは、水やり後に株の根本や葉の間に水が溜まったまま蒸れると、腐ってしまうこと。ソーキング後は特に、逆さまにするなどしてしっかり水を切り、風通しの良い場所で完全に乾かすことが管理の最大のポイントです。
リプサリス
サボテンの仲間に分類されることが多い「リプサリス」もおすすめです。多くの種類が森林の木に着生して育つ「着生植物」なので、土がなくても育てられます。
水苔(みずごけ)や、ヤシ殻チップ(ベラボン)、コルクなどに着生させてハンギング(吊るして飾る)するのが一般的ですね。
土壌害虫のリスクを避けつつ、ユニークなひも状の姿を楽しめるのが魅力。こちらも土を使わない分、乾燥が早いので、水苔やチップが乾いたら霧吹きや水やりでしっかり湿らせてあげましょう。
乾燥に強いサンスベリアやパキラ

土を使う植物の中でも、虫がわきにくいとされる定番種がこちら。これらに共通する理由は「極度の乾燥に強い」こと。
コバエやトビムシは「湿った土」が大好きです。逆に言えば、土がカラカラに乾いている状態が長い植物は、彼らにとって非常に住みにくい(繁殖しにくい)環境なんです。
サンスベリア
「乾燥に強い」植物のチャンピオン格ですね。サンスベリアは多肉植物の一種で、葉の中に水分を溜め込む能力が非常に高いです。そのため、水やりの頻度が非常に少なく済みます。
春~秋の成長期でも「土が完全に乾いてから、さらに数日待って」水やりをするくらいで十分。気温が下がる冬場は、環境によっては月1回程度か、ほぼ断水するくらいで越冬できます。
土が湿っている期間が極端に短いため、コバエの繁殖を強力に防げます。
パキラ
こちらも乾燥に強い植物の定番で、初心者にも人気があります。パキラも幹の根元がぷっくりと膨らんでおり、そこに水分を蓄えることができます。
管理のコツは、土の「表面」が乾いただけではなく、「土の中」までしっかり乾いたのを確認してから水やりをすること。これが徹底できれば、コバエがわくことはまずありません。
土の乾き具合をチェックする方法
- 鉢の重さで判断:水やり直後の重い状態と、乾いた時の軽い状態を覚えておくと確実です。
- 指で確認:土の表面から第二関節くらいまで指を差し込んでみて、土が湿っていないか確認します。
- 割り箸や竹串:乾いた割り箸を土の奥まで挿し、抜いたときに湿った土がついてこなければOKです。
ただし、パキラは丈夫ですが、風通しが悪いとカイガラムシやハダニが発生する可能性はゼロではありません。サンスベリアも水のやりすぎは根腐れの原因になるので、あくまで「乾燥気味」の管理が鉄則ですね。
パキラの育て方については、「100均パキラの育て方のコツ 購入後の工夫から冬越しまでのガイド」で解説していますので、よろしければご覧ください。
葉が硬いガジュマルやモンステラ

次に、植物の「物理的な強さ」で虫を寄せ付けにくいグループです。ハダニやアブラムシといった害虫は、植物の汁を吸って生きています(これを吸汁性害虫と呼びます)。
ガジュマル
「ガジュマル」のように、葉が厚く硬く、表面がクチクラ層(ワックス層)でしっかり覆われている植物は、虫にとって「食べにくい」「汁を吸いにくい」という物理的な防御力を持っています。
幹の途中から「気根(きこん)」という根を出すなど非常に生命力が強く、全体的に強健なのも特徴。そのため、こうした吸汁性害虫のターゲットになりにくいんですね。
モンステラ
「モンステラ」も葉が丈夫でとても強健な植物です。葉が硬いわけではありませんが、健康な状態であれば虫を寄せ付けにくい強さを持っています。
ただし、モンステラが虫を寄せ付けないのは、あくまで「適切な環境(日当たりと風通しが良い場所)で管理されている」という条件付きです。
日照不足や風通しの悪い場所で管理していると、株が弱って(徒長して)しまい、抵抗力が落ちます。環境が悪化すると、後述のポトスと同様にハダニがつくことがあるので油断は禁物です。
ポトスとカポックの誤解と管理

ここで、園芸情報サイトやブログによって「虫がつきにくい」とも「実はつきやすい」とも書かれ、情報が分かれがちな植物について触れておきます。代表的なのが、ポトスやカポック(シェフレラ)です。
「どっちが本当なの?」と混乱するかもしれませんが、これは矛盾しているわけではないんです。
これらは植物自体は非常に丈夫で育てやすく、土壌害虫(コバエなど)には確かに強いんです。ではなぜ「虫がわきやすい」と言われることがあるのか?
それは、特定の「管理の怠慢」にとても敏感だからです。私はこれらを「管理の失敗を虫の発生で教えてくれるセンサー」のような植物だと捉えています。
ポトスやモンステラが教えてくれること
弱点:空気の乾燥 これらの植物は本来、熱帯雨林の湿潤な環境に自生しています。そのため、エアコンの風が直撃するような、極端に乾燥した室内に置かれ続けると、ハダニが爆発的に発生しやすくなります。
ハダニは高温と乾燥が大好きで、水(湿気)が何より苦手だからです。「葉水(霧吹き)」を怠ると、あっという間に葉裏がザラザラになります。
カポックやシュロチクが教えてくれること
弱点:風通しの悪さ(空気のよどみ) 部屋の隅など、空気がまったく動かない場所に置かれ続けると、カイガラムシがいつの間にか発生していることがあります。
カイガラムシは成虫になると硬い殻やワックスで体を覆い、風で飛ばされないようしっかり植物に固着します。風通しが悪い場所は、彼らにとって格好の住処なんです。
結論として、これらは「虫がわかない植物」というよりは、「管理(特に乾燥と風通し)を怠ると、正直に虫が発生することで教えてくれる植物」と考えるのが最も正確かと思います。
カポックの育て方については、【100均で買ったカポックの上手な育て方】初心者でも安心の完全ガイドで解説していますので、よろしければご覧ください。
ユッカやシュロチクの注意点

ユッカ(青年の樹)やシュロチクも、ポトスやカポックと似た理由で注意が必要です。
ユッカ
ユッカは非常に丈夫で乾燥にも強い(=コバエはわきにくい)ため、ついつい管理が雑になりがち。しかし、やはり風通しが悪いとハダニやカイガラムシがつくことがあります。
特に葉が上向きに密集して生えるため、葉の付け根にホコリが溜まりやすく、そこがカイガラムシの隠れ家になることがあります。
シュロチク
特に注意したいのがシュロチクです。シュロチクは細い茎と葉が密集して生えるため、株の内側の通気性が悪くなりがちです。この「葉の密集」が、カイガラムシにとって絶好の隠れ家と繁殖場所を提供してしまうんですね。
空気がよどんだ場所に置くと、気づいた時には葉の付け根や茎が、白い綿のようなカイガラムシでびっしり…という悲惨なことになるケースもあります。
これを防ぐには、風通しの良い場所に置くとともに、古い葉や密集しすぎた葉を根元から剪定(せんてい)して、株内部の風通しを確保してあげることが非常に重要です。
虫がわかない観葉植物を育てる環境管理術

ここまで植物選びの話をしてきましたが、ここからが本題です。
正直なところ、虫をわかせないためには、植物選び(3割)よりも、日々の環境管理(7割)のほうが圧倒的に重要だと私は思います。
虫がわくのには必ず「原因」が存在します。その原因(=虫にとって快適な環境)を一つずつ徹底的に排除していくことが、虫のいない快適な室内環境への一番の近道。ここでは、その具体的なテクニックを深掘りします。
室内でのコバエ対策は無機質の土

室内害虫の悩みでダントツに多いのが「コバエ(キノコバエ)」かと思います。彼らは植物そのものを食べるのではなく、土の中の「有機物(腐葉土や堆肥、腐った根など)」を食べて繁殖します。
湿った土の表面に卵を産み付け、幼虫が土の中で有機物を食べて育つのです。対策はシンプルで、彼らのエサになるもの、産卵場所になるものを土から徹底的に排除すること。
土の選び方:無機質用土をメインに
観葉植物を植えたり植え替えたりする際は、土の成分に注目してください。腐葉土や堆肥がメインになっている安価な培養土は、コバエの発生源になりやすいです。
室内で使う土は、できるだけ無機質の用土をメインに配合されたものを選びましょう。
無機質用土の種類と役割
自分で土を配合する場合の参考として、代表的な無機質用土の役割を紹介します。
| 用土の種類 | 主な特徴と役割 |
|---|---|
| 赤玉土(あかだまつち) | 最も基本となる土。保水性・排水性・保肥性のバランスが良い。 |
| 鹿沼土(かぬまつち) | 赤玉土より酸性で、崩れやすいが水はけと通気性が非常に良い。 |
| パーライト | 黒曜石を高温処理したもの。非常に軽く、土に混ぜて排水性・通気性を高める。 |
| バーミキュライト | ひる石を高温処理したもの。保水性・保肥性が非常に高い。 |
| 軽石(日向土など) | 多孔質で非常に水はけが良い。鉢底石や、土に混ぜて排水性を高めるのに使う。 |
これらをベースに、水はけを良くする「軽石」や、有機物ですが腐敗しにくい「ココナッツファイバー」などを混ぜた、「室内向け」や「コバエがわきにくい」と謳(うた)われた培養土を選ぶのがおすすめです。
肥料の選び方:化学肥料を使う
無機質の土には植物の成長に必要な栄養(窒素・リン酸・カリなど)が含まれていません。そのため肥料で補う必要がありますが、ここで「有機肥料」を使ってはすべてが台無しです。
油かす、魚粉、鶏ふんなどの有機肥料は、コバエにとって最高のご馳走。これらが土の中で発酵・分解される際のニオイが、コバエを強力に誘引します。室内での使用は、コバエをわざわざ招待するようなものなので、絶対に避けましょう。
室内では、無臭で虫が寄らない「化学肥料」を使いましょう。白い粒状で土の上に置く「緩効性化成肥料」や、水で薄めて水やり代わりに与える「液体肥料(液肥)」が一般的です。
マルチング(土の表面被覆)の功罪
今ある植物のコバエ対策として、土の表面を覆う「マルチング」があります。これはコバエが土に卵を産み付けるのを物理的に防ぐ効果が期待できますが、素材選びを間違えると逆効果になります。
× 非推奨のマルチング(有機物)
材料:ウッドチップ、バークチップ、ココヤシファイバー、苔(モス)など
リスク:これらは見た目がおしゃれですが、土の表面にフタをすることになり、土の通気性を著しく悪化させ、湿気を閉じ込めます。その結果、隠れた土中でコバエやトビムシ、カビが逆に大発生する原因となり得ます。
これら自体が分解され、コバエのエサになることもあります。
○ 推奨されるマルチング(無機物)
材料:化粧石、玉石、バーミキュライト、赤玉土(小粒)、セラミック製のマルチング材など
効果:無機質の素材で土の表面を2〜3cmしっかりと覆うと、コバエが土に到達できなくなり、産卵を物理的に防げます。バーミキュライトなどは、それ自体に保水性があるため、土の急激な乾燥を防ぐ効果も期待できます。
重要な風通しと葉水のテクニック

コバエの次に対策すべき「ハダニ」と「カイガラムシ」。これらは「空気の管理」で防げます。ここで初心者が混乱しやすいのが「湿度のパラドックス」です。
湿度のパラドックスを理解する
- 土が湿っていると「コバエ」がわく
- 空気が乾燥していると「ハダニ」がわく
「じゃあどうすればいいの?」となりますが、目指すべき理想の状態は「土の周辺は乾燥気味」で「葉の周辺は多湿」です。この一見矛盾する状態を両立させる唯一の方法が、「風通し」と「葉水」のコンビネーションです。
風通し(空気の停滞を防ぐ)
風通しを良くする目的は2つあります。①土を速やかに乾かし、コバエの繁殖を防ぐこと。②空気のよどみをなくし、カイガラムシが住み着くのを防ぐことです。
窓を開けて換気するのが一番ですが、難しい場合はサーキュレーターで室内の空気を緩やかに循環させるのは、害虫管理において非常に有効な手段です。
植物に直接強い風を当てるのではなく、部屋全体の空気が動くように、壁や天井に向けて使うのがコツです。
葉水(葉の湿度を保つ)
葉水(霧吹き)の目的も2つあります。①葉の表面の湿度を保ち、乾燥を嫌うハダニを予防すること。②葉のホコリを洗い流し、光合成を助けると共に、ハダニの足場をなくすことです。
ハダニは体長0.5mmほどと非常に小さく、肉眼での発見は困難です。そして、一度発生すると薬剤が効きにくい「薬剤抵抗性」も発達させやすい、非常に厄介な害虫です(出典:農研機構「ナミハダニの殺ダニ剤3種の抵抗性原因遺伝子変異の同定」)。
そのため、毎日の葉水(特にハダニが潜みやすい葉裏)で予防することが、薬剤散布よりもはるかに重要かつ効果的な対策になります。「治療より予防」の最たる例ですね。
受け皿の水は害虫の発生源

これは基本中の基本ですが、何度でも言いたいくらい重要です。水やりをした後、鉢の受け皿に溜まった水は、必ずすぐに捨ててください。
「あとで捨てよう」「どうせすぐ乾く」と放置してしまうと、そこは数時間で害虫の天国になります。
受け皿の水を放置する3大リスク
- 水の腐敗(チョウバエの発生): 溜まった水が腐敗し、異臭やぬめり(ヘドロ)が発生します。この腐敗臭が、お風呂場の排水口などに発生する「チョウバエ」(コバエの一種)を強力に誘引します。
- ボウフラの発生: 夏場など、わずかな水でも蚊(カ)が卵を産み付け、ボウフラの発生源となります。室内に蚊がいると、本当に不快ですよね。
- 根腐れ(キノコバエの誘引): 土が常に水に浸かった状態になり、根が呼吸できず「根腐れ」を起こします。腐敗した根もまた、コバエ(キノコバエ)を誘引する原因となります。
水やりは、受け皿に水が出るまでたっぷり与え、その後鉢を持ち上げてしっかり水を切り、溜まった水は即座に捨てる。これを徹底するだけで、害虫リスクは劇的に下がります。
ハイドロカルチャーで土の虫を防ぐ

「土の管理がこんなに大変なら、やっぱり土を使わないハイドロカルチャー(水耕栽培)が一番良いのでは?」と思うかもしれません。
確かに、ハイドロカルチャー(ハイドロボールやゼリーなど、土以外の培地で育てる方法)は、土(有機物)を一切使わないため、土壌に潜むコバE(キノコバE)やトビムシ、ミミズなどの発生リスクを根本から排除できます。
これは虫が苦手な方にとって、非常に大きなメリットです。
しかし、ハイドロカルチャーにしても虫の悩みから解放されないケースがあります。それは、ハイドロカルチャーが「虫がわかない」のではなく、「土由来の虫がわかない」だけだからです。
ハイドロカルチャーで虫がわく原因
土栽培での問題が「土の管理(腐敗)」であったように、ハイドロカルチャーでは「水の管理(腐敗)」が問題となります。
- 水の腐敗(痛み): 長期間水を交換せず放置すると、水が腐敗して異臭を放ちます。特に透明な容器は光が入りやすく、藻(も)が発生して腐敗を早めることがあります。
この腐敗した水が、コバエ(チョウバE)や、さらにはボウフラの発生源となります。 - 根腐れ: 水を入れすぎると(常に容器の半分も水がある状態など)、根が呼吸できず腐敗します。この腐敗した根が、コバエを強力に誘引します。
本質的に、害虫は「土」に来ているのではなく、「不衛生な環境(腐敗した有機物)」に来ています。土栽培では「腐敗した土」が、ハイドロカルチャーでは「腐敗した水」や「腐敗した根」が、同じように虫を呼び寄せるのです。
ハイドロカルチャーの害虫対策
ハイドロカルチャーは、土壌管理の手間を「水質管理の手間」に置き換える手法です。虫をわかせないためには、以下の管理が不可欠です。
- 水やりの頻度を適切に管理し(容器の底に水が溜まりすぎないようにし)、根腐れを防ぐ。容器の1/5程度の水量が目安です。
- 受け皿や容器を常に清潔に保つ。定期的に丸洗いするのも有効です。
- 水が腐敗しないよう、「根腐れ防止剤」(ゼオライトやミリオンAなど)を容器の底に入れて水質を浄化する。これらは水の腐敗を抑える効果があります。

虫がわかない観葉植物の育て方まとめ
「虫がわかない 観葉植物」を探すことは、虫が苦手な私たちにとってスタート地点ですが、本当のゴールは「虫がわきにくい環境を維持する」という日々の行動にあるんだと思います。
私もいろいろな植物を室内で育ててきましたが、結局のところ、害虫ゼロの快適な室内環境は、賢明な植物選び(3割)と、徹底した環境管理(7割)で達成できると実感しています。
難しく考える必要はなくて、特に重要なポイントは3つです。
虫をわかせない3つの鍵
- 風通し: すべての害虫管理の基本です。空気の停滞は、土の過湿、カイガラムシの発生、ハダニの蔓延など、あらゆる問題を引き起こします。サーキュレーターの利用も非常に有効です。
- 土壌: 室内園芸においては、「無機質」の土と「化学肥料」を選択することが、コバエ対策の最も確実な予防策です。
- 観察: 毎日の葉水や水やりの際の植物チェックこそが、ハダニやカイガラムシなどの初期発見と被害の最小化に繋がる、最も効果的な行動です。
万が一、虫が発生したら?
もし万が一、虫が発生してしまった場合は、まず落ち着いてください。初期であれば、薬剤を使う前に「物理的駆除」を試みるのが一番安全で手っ取り早いです。
- コバエ:土の表面を無機質の土で覆う。鉢ごと水に10分ほど沈め、幼虫を窒息させる(植物が水に強い場合のみ)。
- ハダニ:すぐに風呂場などで葉裏に強めのシャワーを当てて洗い流す。
- カイガラムシ:使い古しの歯ブラシや綿棒、ティッシュなどでこすり落とす。
- アブラムシ:牛乳スプレーをかけて窒息させ、乾いたら水で洗い流す(洗い流し必須)。
それでも手に負えない場合や、虫が大量発生してしまった場合は、園芸用の薬剤(殺虫剤・殺菌剤)を使うことになります。その際は、必ず製品の注意書きをよく読み、用法・用量を守って使ってくださいね。
薬剤使用時の注意(特に重要なこと)
特に小さなお子様やペット(犬、猫、鳥、魚など)がいるご家庭では、使用する薬剤の成分や安全性について、購入前によく確認することを強くおすすめします。
「観葉植物用」と書かれていても、特定の動物には有害な成分が含まれている場合があります。使用はベランダなど屋外で行い、薬剤が乾いてから室内に戻すなどの配慮も必要です。
最終的な判断はご自身の責任となりますので、不安な点は購入先の園芸店やメーカーに問い合わせるなど、慎重に判断してください。