こんにちは。園芸基本の木 運営者の「hajime」です。薔薇の育て方、特に鉢植えとなると、難しそうだなと感じてはいませんか?
私自身、最初は初心者として、どの苗を選べばいいか、鉢の大きさや土はどうするか、植え替えの時期はいつか、悩むことばかりでした。
特に水やりや肥料のタイミング、置き場所はどうすればいい、夏や冬の管理方法は?など、不安は尽きないですよね。剪定も難しそうですし、うどんこ病などの病気や害虫の心配もあるかと思います。
この記事では、そんな鉢植えのバラ栽培に関する疑問や不安を解消できるよう、基本的な準備から年間のお手入れまで、私の経験も交えながら分かりやすくまとめていきますね。
本記事の内容
- 鉢植えに適した苗と道具の選び方
- 基本的な植え付けと植え替えのステップ
- 季節ごとの水やりや肥料のタイミング
- 剪定や病害虫対策の基本
薔薇の鉢植えでの育て方|基本準備

鉢植えでバラを育てるのは、最初が肝心。まずは、元気な苗を選んで、バラが1年間快適に過ごせる「お家」と「土台」を作ってあげるイメージですね。
ここでは、苗選びから必要な道具まで、基本の「き」をしっかり押さえていきましょう。
鉢植え初心者向けの苗選び

バラには本当にたくさんの品種がありますが、鉢植えで育てるなら、比較的コンパクトに育つ品種が管理しやすくておすすめ。例えば、フロリバンダ(房咲き)系や、あまり大きくならないシュラブ(低木)系の品種が向いています。
「スカーレットボニカ」や「ブリーズ」といった名前で売られている品種は、病気にも強くて初心者の方でも育てやすいかと思います。
苗の状態で売られているものは、大きく分けて「大苗(おおなえ)」と「新苗(しんなえ)」の2種類。これが最初の選択ポイントです。
「大苗」と「新苗」どっちを選ぶ?
初心者の方には、断然「大苗」がおすすめ。理由は、すでに1年間プロの手で育てられていて、株に体力があるからですね。
| 苗の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 大苗(おおなえ) | 前年に接ぎ木され、1年間畑で育てられた苗。 | ・根がしっかり丈夫 ・体力があり育てやすい ・翌春から花を楽しめる | ・新苗より価格が高い ・販売時期が秋〜冬限定 |
| 新苗(しんなえ) | 冬に接ぎ木されたばかりの若い苗。 | ・価格が手頃 ・春に流通する | ・まだ株が未熟 ・育てるのに技術が必要 ・最初の年は株の育成優先 |
良い苗を見分けるポイント
お店で苗を選ぶときは、いくつかチェックしたいポイントがあります。
- 葉の色ツヤが良い: 濃い緑色で、病気の斑点などがないか確認します。
- 枝が太くがっしりしている: 枝が細すぎたり、ヒョロヒョロしていないか見ます。
- 株元の接ぎ木部分: 幹の根元にあるコブ(接ぎ木部分)がグラグラせず、しっかりしているものを選びましょう。
元気な苗を選ぶことが、その後の生育を大きく左右しますよ。
バラに適した鉢と土の選び方

道具選びも重要です。特に鉢と土は、バラの根が健康に育つための「お家」そのもの。ここで手を抜くと、後々の管理が大変になってしまいます。
鉢の選び方
バラは地中深くまで根を伸ばそうとする性質があります。ですから、浅いプランターではなく、必ず「深さ(高さ)」のある鉢を選んでください。いわゆる「バラ鉢」や「深鉢」と呼ばれるタイプですね。
素材別のメリット・デメリット
- テラコッタ(素焼き): 通気性・排水性は抜群。ただ、重いのと、水分の蒸発が早いので真夏の水やりが忙しくなるかも。
- プラスチック: 軽くて扱いやすく、水持ちも良いです。最近はデザインも豊富。ただし、夏場は鉢の中が蒸れやすいので、スリット鉢(鉢底や側面に切れ込みが入っていて通気性を高めたもの)を選ぶのがおすすめです。
サイズ選びも重要。 最初から大きすぎる鉢に植えると、土がなかなか乾かずに根が呼吸できなくなり、「根腐れ」の原因になってしまいます。
大苗なら6号〜8号鉢(直径18cm〜24cm)、新苗なら5号〜6号鉢(直径15cm〜18cm)くらいからスタートして、株の成長に合わせて徐々に大きくしていくのがセオリーです。
用土(土)の準備
鉢植えの土は、「水はけの良さ」と「水持ちの良さ」という、一見矛盾するようなバランスが命です。
初心者の方は、あれこれ悩まずに市販の「バラ専用培養土」を使うのが一番簡単で確実だと思います。バラに必要な栄養素や、pH(酸度)が適切に調整されているので、失敗が少ないですね。
もし土を自作するなら
もしご自身で土を配合(ブレンド)する場合は、「赤玉土(小粒)6:腐葉土 4」や「赤玉土(小粒)6:腐葉土 2:ピートモス 2」といった配合が一例です。
- 赤玉土: 保水性、排水性、保肥性を担う基本の土。
- 腐葉土: 土をふかふかにし、通気性を良くしたり、土壌の微生物の住処になったりします。
これに「くん炭」などを加えて根腐れ防止を図ることもありますが、まずは市販品から試すのが良いかなと思います。
植え付けの手順と時期
良い苗と道具が揃ったら、いよいよ植え付けです。苗の種類によって最適な時期が異なりますので、焦らずに適期に作業しましょう。
- 大苗: 10月〜翌年3月。バラが葉を落として眠っている「休眠期」がベスト。根を触っても株へのダメージが少ない時期です。
- 新苗: 霜の心配がなくなった4月〜6月頃が植え付け時期です。この時期の新苗は根がデリケートなので、根鉢(ポットの中の土)は崩さずに植えます。
植え付けの手順で最大のポイントは、「接ぎ木部分」を土に埋めないこと。ここが土に埋まると、病気にかかりやすくなったり、台木(接ぎ木している土台の野バラ)の芽が伸びてきて、本来咲くはずの花が咲かなくなったりするんです。
植え付けの簡単ステップ
- 鉢底穴に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石(軽石など)を敷き詰めて、水はけの層を作ります。
- 培養土を鉢の1/3ほど入れます。この時、元肥(もとごえ)入りの培養土でない場合は、ここで元肥(ゆっくり効く肥料)を入れ、根に直接触れないよう薄く土を被せます。
- ポットから苗をそっと取り出します。大苗の休眠期なら、根鉢(根と土の塊)を軽くほぐします。※新苗や生育期は根を崩さず、そのまま植えるのが安全。
- 苗を鉢の中心に置き、「接ぎ木部分」(幹の根元にあるコブのような部分)が必ず地表に出る高さになるよう、土の量で調整します。これ最重要です!
- 苗の周りに、鉢の縁から数センチ下(ウォータースペース)まで培養土を入れます。棒などで突いたり、上から強く押さえつけたりすると土が固くなりすぎるので、鉢をトントンと軽く揺する程度で隙間なく入れます。
- 最後に、鉢底から水が透明になるまで、シャワーで優しくたっぷりと水を与えます。植え付け直後は、数日間は直射日光の当たらない明るい日陰で養生させてあげると、株も落ち着きやすいですよ。
植え替え(鉢増し)のコツ

鉢植えで育てていると、1〜2年もすれば鉢の中が根でいっぱいになって「根詰まり」を起こしてしまいます。水の染み込みが悪くなったり、鉢底から根がたくさん見えてきたりしたら、そのサインです。
これを解消するのが「植え替え(鉢増し)」。年に1回、休眠期の12月〜2月頃に、今よりも一回り大きな鉢に植え替えてあげるのが理想。これをサボると、生育が明らかに悪くなってしまうんですよね。
作業は、冬の剪定と同時に行うと効率的です。
植え替えの手順
- 古い鉢から株を慎重に抜き取ります。
- 根鉢の肩と底の土を、全体の1/3程度を目安に優しく落とします。
- 黒ずんだ古い根や、長すぎる根があれば、清潔なハサミで切り詰めます。
- 新しい鉢に、植え付けの時と同じ手順(鉢底石→培養土→苗→培養土)で植え付けます。
- もちろん、この時も「接ぎ木部分」は埋めないように注意してくださいね。
植え替えは株の若返りにも繋がる大切な作業です。
薔薇の鉢植えでの育て方|年間の管理

植え付けはあくまでスタートライン。ここからは、バラの成長サイクルに合わせて、季節ごとのお世話が始まります。
日々の水やりや肥料、そして季節ごとの剪定など、少し手間はかかりますが、このお世話が美しい花を咲かせる醍醐味(だいごみ)です。
基本の水やりと肥料の与え方

鉢植え栽培で一番重要で、一番難しいのが「水やり」。そして、限られた土の中で育つため、「肥料」も欠かせません。
水やりの基本
基本は「土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与える」こと。
毎日決まった時間に少しだけあげる、という「習慣的な水やり」は一番良くないです。土の中が常に湿った状態になり、根が酸素不足で「根腐れ」の原因になります。
土が乾く「乾」と、たっぷり与える「湿」のメリハリが大切。根は水を求めると同時に、酸素も求めているんです。
季節ごと・時間帯別の水やりの目安
- 春・秋: 1日1回(午前中)。生育期なので水を欲しがります。
- 夏: 1日2回(早朝と夕方)。水切れは厳禁。日中の水やりは、水が鉢内でお湯になって根を傷める(根腐れ)原因になるので絶対に避けてください。
- 冬: 数日に1回(土が乾きにくい)。暖かい日中に与えます。夕方だと夜間に水が凍結し、根を傷める恐れがあります。
※これはあくまでも目安。鉢の大きさ、素材(テラコッタは乾きやすい)、置き場所、天候によって乾き具合は全く変わります。必ず「土の表面を触って確認」するクセをつけると良いかなと思います。
肥料の与え方
鉢植えは土の量が限られているため、水やりで肥料が流れ出しやすいです。そのため、定期的に肥料を補う「追肥」が必要になります。
- 元肥(かんごえ・もとごえ): 12月〜2月の植え替え時に、土に混ぜ込むか鉢の縁に埋めます。ゆっくり効く固形肥料(緩効性肥料)が一般的です。これは1年間の体力をつけるための「基本のご飯」ですね。
- 追肥(ついひ): 3月(芽が動き出す頃)、6月(一番花が終わった後のお礼肥)、9月(秋の花のため)が主なタイミング。
これも固形肥料で良いですが、花が咲いている時期は、即効性のある液体肥料(速効性肥料)を1〜2週間に1回、水やり代わりに与えると、花の色が鮮やかになったりします。「おやつ」や「栄養ドリンク」のようなイメージです。
肥料の注意点(重要)
株が弱っている真夏(気温30℃以上が続く時)は、肥料はストップしてください。夏バテしている時に無理やりご飯を食べさせるようなもので、かえって株を弱らせてしまいます。
また、植え付けた直後(約2週間)も、根がまだ新しい土に馴染んでいないので肥料はあげないでくださいね。
日当たりと置き場所の重要性

バラは基本的にお日様が大好き。1日に最低でも5〜6時間は日光が当たる、日当たりと風通しの良い場所で管理するのが理想。特に午前中の日がしっかり当たる東側〜南側がベストポジションです。
日当たりが悪いと、枝がヒョロヒョロと間延びしたり(徒長)、花付きが悪くなったり、病気にかかりやすくなったりします。
そして、日当たりと同じくらい大事なのが「風通し」。空気がよどむ場所は、病気や害虫が発生しやすくなるんです。
ベランダや真夏の管理
ベランダで育てる場合、コンクリートの床に直置きすると、照り返しで鉢の中が高温になりがち。フラワスタンドやレンガの上に乗せて、下にも風が通るようにしてあげると良いですね。
また、エアコンの室外機の熱風が直接当たる場所は絶対に避けてください。一気に弱ってしまいます。
真夏の強すぎる直射日光は「葉焼け」(葉が白くカサカサになる)の原因になることも。可能であれば涼しい半日陰に移動させたり、遮光ネット(よしず などでもOK)を使ったりするのも一つの手です。
夏と冬の管理ポイント

先ほども少し触れましたが、四季のある日本では、バラにとっても過酷な「夏」と「冬」の管理が重要になります。
夏の管理(夏越し)
日本の高温多湿の夏は、バラにとって一番の試練かもしれません。とにかく「水切れ」と「高温」に注意です。
- 水切れ対策: 水やりは早朝と夕方の涼しい時間帯に2回。特に夕方は、葉の裏にも水をかける「葉水」をしてあげると、ハダニ予防にもなり、株全体の温度を下げる効果も期待できます。
- 高温対策: 鉢の置き場所を見直し、できるだけ涼しい場所へ。鉢を二重にする「二重鉢」や、株元にワラやウッドチップを敷く「マルチング」も、鉢内の温度上昇を抑えるのに有効です。
- 体力温存: 夏は株もバテ気味です。肥料はストップし、花が咲いても無理させず、早めにカットして株の体力を温存させます。
冬の管理(冬越し)
寒さで生育が止まる「休眠期」に入ります。この時期は、来春の準備期間です。
- 水やり: 生育が止まるので、水の吸い上げもゆっくり。土の表面が乾いてから数日後でも良いくらい、控えめにします。ただし、完全にカラカラに乾燥させすぎも良くないので、暖かい日の日中に与えるのが良いですね。
- 防寒対策: 寒冷地や、冬の北風が強く当たる場所では、鉢ごと不織布で包んだり、軒下や室内の明るい場所に取り込んだりする防寒対策が必要な場合もあります。
花がら切りと夏剪定

剪定(せんてい)と聞くと「枝を切るなんて怖い」と感じるかもしれませんが、美しい花を咲かせ続け、株を健康に保つために必要な作業です。
花がら切り(随時)
咲き終わった花(花がら)をそのままにしておくと、株は「タネを作ろう」として体力を消耗してしまいます。また、枯れた花びらが病気の原因になることも。花が咲き終わったら、早めに切り取りましょう。
ポイントは、花首だけを切るのではなく、そこから下にある「5枚葉」(1本の軸に5枚の葉がついている部分)の上で切ること。
なぜなら、その5枚葉の付け根には、次の花を咲かせる力のある「良い芽」が隠れていることが多いからです。その芽を伸ばすイメージです。
夏剪定(9月上旬)
これは「四季咲き」のバラが、秋にもう一度キレイな花を咲くために行う、少しテクニカルな剪定です。(一季咲きのバラには必要ありません)
時期は9月の上旬頃。夏バテから回復し始めた頃ですね。この時期に剪定すると、約40〜50日後に秋バラが咲き揃う、という計算です。
やり方は、株全体の枝の高さの半分〜1/3くらいの高さで、ざっくりと切り揃えます。この時も、枝の外側にある芽(外芽)の上で切ると、株が内側に混み合わず、形良く育ちますよ。
冬剪定のやり方

1月〜2月の休眠期に行う「冬剪定」は、バラ栽培で最も重要な剪定です。これをやるかやらないかで、春の花数や花の大きさが全く違ってきます。
目的は、「春に良い花を咲かせること」そして「株の形を整え、若返らせること」。休眠期なので、枝をバッサリ切っても株へのダメージが少ないんです。
冬剪定の基本ポイント
- 思い切って切り戻す: 木立性(ブッシュ)のバラなら、株全体の高さの半分〜1/3程度まで、思い切って切り戻します。「こんなに短く?」と不安になるくらいが丁度良いかもしれません。
- 不要な枝を元から切る: 枯れている枝、細すぎる枝、内側に向かって混み合っている枝(内向枝)、他の枝と交差している枝(交差枝)は、付け根から切り取ります。
- 芽の向きを意識する: 最後に残す枝は、枝の「外側」についている芽(外芽)の5mm〜1cmほど上で切ります。こうすることで、新しい芽が外側に向かって伸び、株の中心に風が通るようになります。
「こんなに切って大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、春になると切り口の下から力強い新芽がたくさん出てきてくれる。この時の感動も、バラ栽培の魅力ですね。
病気対策

バラはデリケートで病気にかかりやすい植物。特に「うどんこ病」と「黒星病」は、バラ栽培者の宿命とも言える代表的な病気ですね。
どちらもカビ(糸状菌)が原因で発生します。
- うどんこ病:
- 症状: 葉や蕾に、うどん粉をまぶしたように白い粉(カビ)がつきます。
- 原因: 日照不足や、風通しが悪く、乾燥している状態で、昼夜の寒暖差が大きい春や秋に発生しやすいです。
- 黒星病(黒点病):
- 症状: 葉に黒い斑点ができ、やがてその周りが黄色くなって落葉します。ひどいと葉が全部落ちてしまうことも。
- 原因: 雨や水やりの泥はねでカビが葉に付着し、湿った状態が続くと発生します。梅雨時期は特に注意ですね。
病気の対策と予防
病気は、治療するより「予防」が何より大切。
- 環境を整える: まずは「日当たり」と「風通し」を最大限確保すること。剪定で枝が混み合わないようにするのもこのため。
- 水やりを工夫する: 泥はねを防ぐため、株元にマルチング(ウッドチップなど)を敷く。水やりは葉にかけず、株元にそっと。
- 早期発見・早期対応: 被害にあった葉は、見つけ次第すぐに摘み取って処分します。その場に捨てると病原菌を撒き散らすことになるので、ゴミ袋に入れて捨てましょう。
- 薬剤散布: どうしても発生してしまう場合は、薬剤(殺菌剤)に頼るのも手。発生する前(春先など)から、定期的に予防薬を散布するのが効果的です。
害虫対策

病気と並んで悩ましいのが害虫です。本当にどこから来るのか…。特に注意したいのはこの2種類かなと思います。
- アブラムシ:
- 症状: 春先、柔らかい新芽や蕾にびっしり群生し、樹液を吸います。ウイルス病を媒介することもあります。
- 対策: 見つけ次第、手や古い歯ブラシでこすり落とすか、粘着テープでくっつけて取ります。数が多い場合は、専用の薬剤(殺虫剤)の散布を。
- 症状: 春先、柔らかい新芽や蕾にびっしり群生し、樹液を吸います。ウイルス病を媒介することもあります。
- コガネムシ(幼虫):
- 症状: これが一番厄介かもしれません。成虫も葉を食べますが、問題は土の中に産み付けられた卵からかえった幼虫。幼虫が鉢土の中で根を食べてしまいます。水やりをしても株がぐったりしている時は、これを疑います。
- 対策: 植え替え時に土の中にいたら捕殺します。予防として、春先や秋口に、土に撒くタイプや混ぜ込むタイプの殺虫剤(オルトランDX粒剤などが有名ですね)を使うのが一般的です。
- 症状: これが一番厄介かもしれません。成虫も葉を食べますが、問題は土の中に産み付けられた卵からかえった幼虫。幼虫が鉢土の中で根を食べてしまいます。水やりをしても株がぐったりしている時は、これを疑います。
- ハダニ:
- 症状: 高温乾燥時に発生しやすく、葉の裏に寄生します。葉が白っぽくカスリ状になり、元気がなくなります。
- 対策: 水に弱いので、定期的に葉の裏にも水をかける「葉水」が予防・対策に。
- 症状: 高温乾燥時に発生しやすく、葉の裏に寄生します。葉が白っぽくカスリ状になり、元気がなくなります。
薬剤(農薬)の安全使用について
病気や害虫対策で薬剤(農薬)を使用する際は、商品のラベルに記載されている使用方法、適用作物、希釈倍率、使用回数などを必ず確認し、厳守してください。
特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、使用する薬剤の安全性や、散布する時間帯・場所に十分配慮が必要です。
ご自身の健康と植物、そして環境の安全のためにも、正しい知識で使うことが重要です。(出典:農林水産省「農薬を安全に使用するために」)
薔薇の鉢での育て方の総まとめ
ここまで、薔薇の育て方、特に鉢植えでの基本と年間管理について、詳しくお話ししてきました。
苗選びから始まり、土、鉢、植え付け、植え替え、水やり、肥料、そして季節ごとの剪定や病害虫対策まで…。こうして並べてみると、やっぱり「やることは多いな」と感じるかもしれませんね。
でも、それだけ手をかけたバラが、春に息をのむような美しい花を咲かせてくれた時の喜びは本当に格別。その一輪のために、私たち園芸好きは頑張れてしまうんですよね。
鉢植え栽培で一番大切なのは、テクニックよりも毎日少しだけバラの様子を観察してあげることかなと思います。「あ、土が乾いてきたな」「新しい芽が出てきたな」「葉っぱの裏に虫がいないかな?」と、日々気にかけてあげること。
その小さな「気づき」の積み重ねが、鉢栽培を成功させる一番のコツかもしれません。
この記事が、あなたのバラ栽培ライフのスタートに、そしてこれからのバラとの生活に、少しでもお役に立てれば嬉しいです。